Morikoの北海道生活

雪がほとんど降らない本州から北大に進学した男子大学生の日記です。

北大情エレが結構キツい件について ~春タームの授業を振り返る~

お久しぶりです。

最近は授業が忙しくて記事を書く時間がありませんでした。申し訳ないです。

総合理系を批判する者に対する北大当局の妨害でしょうか。ですが私は権力には絶対に屈しません。


さて、ほとんどオンライン授業だった昨年度から一変、今年は原則対面で授業が行われています。

私が所属する工学部情報エレクトロニクス学科でも、ほとんどの授業が対面となっています。

正直キツイです。

当たり前ですが、1年の授業と比べると、専門性や難易度が上がっています。

その上、授業数が多い。これは週2コマの授業が、春タームに集中していることに起因します。

情エレは4ターム制を採用しているので、春、夏、秋、冬で授業が変わります。

1年生の教養科目は1学期通しての科目がほとんどなので、あまり気にしたことがないかもしれませんが、情エレは春のみ、秋のみの授業が多いため忙しく、逆に夏、冬は比較的楽になる傾向があります。

春タームが6月中旬ぐらいまでなので、忙しくてなかなかブログを更新する時間が取れなかったというわけです。

やっと時間的余裕が生まれたので、今回は将来情エレに入るという頭のねじが外れた方のために、1学期の授業がどのようなものなのか簡単に紹介しようと思います。

はじめに、情エレの授業形態についてです。

情エレには5つのコース*1がありますが、2年で受ける授業はほとんど共通しています。

2年次は、コースや入試形式を問わずA、B、Cの3つのクラス*2に分けられ、授業を受けることになります。

3つのクラスは完全にランダムで、時間割が異なり、科目が同じでも教員が違うので、微妙な当たり外れがあります。


今回は2年1学期に受ける情エレ共通科目と、生体情報コースの専門科目について話します。

情報エレクトロニクス学科共通科目

応用数学
週に1コマあり、前期を通して行われる授業です。内容は、前半線形代数、後半ベクトル解析です。
前半の線形代数は、1年次に習う線形代数学Ⅰ、Ⅱと大きく被る内容なので、1年の間に理解しておくことが重要です。工学部なので、難しい証明ができるかというよりは、きちんと行列の意味を理解できているか、正確に計算できるかが重視されます。
後半のベクトル解析は、初出の内容で、ベクトルを微分したり積分したりします。私もまだ授業を受けていないので詳しいことはわかりません。
先生が言うには、情報科学を学ぶ学生にとってはめちゃくちゃ大事な科目らしいです。
試験の成績ですべてが決まります。過去問が出回っていますので先輩を探して巻き上げてください。


応用数学
情エレは、工学部の中でも数学の授業が特に多く、応用数学Ⅲまであります。それ以外にも情報数学や線形システム論など、いろんなところに数学が付きまとってきます。数学が苦手な人にとっては苦痛かも。
応用数学Ⅱの内容は、微分方程式です。ラプラス変換フーリエ解析など、「聞いたことはあるけどよくわからない何か」について学びます。正直パターンを覚えてひたすら計算をするだけですが、週2コマあり、すごいスピードで進んでいくので、ついていくのが結構大変です。

中間試験などは一切なく、5月下旬の期末試験により、成績が決まります。7割の出席が義務ですが、期末試験の受験資格に過ぎません。Aクラスはテスト問題が回収されるため、過去問が出回りません。


③電気回路
高校物理でいうところの直流回路、交流回路とその発展を学びます。
最初オームの法則から始まったので「なめてんのかww」と適当に授業を受けてたら、急に複素数表示とかやり出して一瞬で置いていかれました。
この授業も週2コマなので、進度がめちゃくちゃ早いです。
春タームのみの授業ですが、中間、期末の両方の試験があります。問題はすべてのクラスで共通で、先生が過去問をくれることもあります。(A、Cは貰えます。Bは貰えないかも)


④電子デバイス工学
半導体の基礎について学びます。よくわからない式がでてきてよくわからない計算をさせられます。
毎回の課題レポートと、期末試験により成績が決まります。


⑤コンピュータ工学
コンピュータの仕組みについて簡単に学びます。
クラスによって対面試験があったり、レポートだけだったりします。


応用数学演習Ⅰ、Ⅱ
応用数学で学んだ内容の問題を解くだけです。教科書やパソコンを使ってもよく、友達との相談が許可されていることもあります。早く解き終われば早く帰れます。
応用数学の期末試験より難しい場合もあれば、簡単な場合もあります。演習問題を作る先生によって難易度が変わってきます。なので、応用数学演習の問題解けるから余裕wwとか言って期末を受けると爆死することがあります。


⑦計算機プログラミングⅠ
演習の授業と2コマ合わせて1つの授業です。C言語でプログラミングをします。
最初の数週間は簡単ですが、途中から急に難易度が上がります。急に難しくなるの、北大の悪いところですよ。
情エレはプログラミングガチ勢が結構いるので、そういう人に教えてもらえると楽に突破できるかもしれません。
後期の計算機プログラミングⅡの方が圧倒的に難しいのでこの程度で


⑧情報エレクトロニクス演習
1年通して受ける科目で1単位というガチで終わってる科目です。というのも毎週あるわけではなく、実質休講の日が結構あります。1回でも正当な理由なく休むと落単です。
演習の授業がない電気回路、情報理論、情報数学(後期)の問題演習をします。問題は結構難しいです。


情報理論
唯一の夏ターム開講の科目です。まだ1回も受けていないのでよくわかりませんが、シラバスを見た限りだと数学としか思えません。


生体情報コース専門科目
生体情報コースは、専門科目がなぜか2年の前期に集中しており、そのせいで授業コマ数が春タームに限っては医学部医学科とほぼ同じになります。どうしてこうなった。


分子生物学
学ぶ内容は、アミノ酸、タンパク質、酵素代謝経路(電子伝達鎖、解糖系、TCA回路、糖新生)など。
週2コマある上、中間、期末試験があります。
授業資料が英語、指定された教科書も英語です。授業自体は日本語なのでそれだけは救いでしょうか。
年によっては40%近くが落単するヤバい授業ですが、個人的には今学期の授業の中で1番楽しいのがこの授業でした。


②細胞生物学
分子生物学と内容が多少被っていますが、なぜ違う科目なのかよくわかりません。細胞生物学の方が、電子やイオンの移動や、細胞組織の機能そのものを重視しているような印象があります。
たまにやる小テストが難しすぎて発狂しそうになります。
中間テスト、期末テスト、小テストの成績で評価されます。


③生物工学概論
これまで紹介した科目はすべて必修科目でしたが、これは唯一の選択科目です。なので、受けたくなければ受ける必要はありません。
複数の教員が交代で授業を行うオムニバス形式の科目で、授業内容は、微生物の工業利用などです。生体情報コースだけでなく、他コースの4年生などが受講しているため人数が多く、大講堂でのthe大学みたいな授業を受けられます。
毎回簡単な小テストを受ければいいだけなので、そこまで難しい授業ではないと思います。

他のコースも0~2科目ぐらいのコース専門科目があると思います。


確かに重い授業が多くて忙しいですが、普通の人が学ぶことができない難しいことを学んでいるんだと考えれば自尊心を保つことができます。ぜひ情報エレクトロニクス学科へお越しください。

*1:メディアネットワーク、情報理工、電気制御システム、電気電子工学、生体情報

*2:2024年度から情エレの定員が50人増加するため、クラスも増える可能性がある。