Morikoの北海道生活

雪がほとんど降らない本州から北大に進学した男子大学生の日記です。

【北大】生体情報コースって何するところ?

お久しぶりです。

もう学部3年の前期も終盤になり、私の総合理系時代の記憶も失われつつあります。

どうやら今年の1年生から、「北大での学び」という必修科目が追加されたようですね。

もう私のような過去の人間が総合理系を語るのは時代遅れなのかもしれません。



というわけで今回は、私の所属するコースである「工学部 情報エレクトロニクス学科 生体情報コース」で、どのようなことを学び、どのような研究が行われているのか解説します。学部選びの参考にしてもらえれば幸いです。



●生体情報コースは、生物系が専門なの?

生体情報コースは、情報エレクトロニクス学科のコースの1つですが、生物学が深くかかわる分野として、他コースとは異質であると言えます。


ただし、学部で学ぶのは生物学がメインというわけではありません。どちらかといえば数学・物理・エレクトロニクス系の科目が大半を占めます。以下に生体情報コースで受講する科目を一部載せました。


生命情報解析学も、生物系かと言われると微妙

あくまで情報エレクトロニクス学科であるということでしょうか。どちらかというと電気系・数学系の講義が多めです。ただ、生体からの信号は電気信号であることが多いですし、それを計測するためのデバイスを作る研究室も多いので、そういった知識は重要なのでしょう。

つまり、生物学を学ぶことを目的とする人にとっては、

「あれ?なんか違うな…」

となってしまうことがあります。

あと、高校時代に生物選択だった人は、物理や回路の問題をバリバリ解くのに苦労することが多いかもしれません。

逆に、物理選択だった人は、生物系の科目で苦労します。特に分子生物学は難易度高めです。

幅広い分野を専門に持つため、その分忙しめなコースです。他がどうかは知りませんが。2年前期は間違いなく生体情報が一番忙しいと自負しています。

しかし、幅広い分野の学問を網羅的に学ぶことができる点は生体情報コースの大きなメリットと言えるでしょう。

●どんな研究をしているの?

生体情報コースの学生が所属する研究室は、主にバイオインフォマティクス・バイオエンジニアリングの2つに分けられます。

バイオインフォマティクス分野は、情報科学よりの分野で、DNAやタンパク質の膨大な情報を、ソフトウェアなどを用いて解析する研究、などを行っています。研究室は2つのみですが、どちらも情報が少ないため、興味がある場合は研究室訪問必須かと思います。バイオインフォマティクスは、今ホットな分野らしいです(教授談)。
研究例
・深海の砂から得たDNAの解析により新種の生物を発見する
ゲノム解析による生物の集団構造の解析 など

バイオエンジニアリング分野は、主にエレクトロニクスや電気回路の知識を用いて医療機器、顕微鏡、脳などからの微小信号を計測するデバイスの開発などを行う分野です。北大では、光に関する研究を行っている研究室が多い印象です。一部の研究室は、創成科学研究機構の電子科学研究所という、北大の最北の地にある綺麗な建物内にあります。
研究例
・深層学習を用いた顕微鏡画像の高速化
・脳信号を計測するデバイスの開発
・磁気共鳴を用いた核偏極MRIの開発 など


今回はここまでです。